2019年テレビ朝日新人シナリオ大賞テレビドラマ部門【サスペンスの書き方について考えてみた】

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脚本
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今回は、2019年11月18日締め切りの「第20回テレビ朝日新人シナリオ大賞」のテレビドラマ部門のテーマである『サスペンス』について考えてみようと思います!

コンクール出したいけど「サスペンスってどう書けばいいの?」という人もご安心を。

本記事では『サスペンス』を書く上で必要な5つの要素を解説します。

すでに作品に取りかかっている人もいると思いますが、今回解説する5つの要素も参考程度に見ていただければと思います。

それでは、さっそく見ていきましょう。

サスペンスに必要な要素5つ

以下の5つです。

  • ①謎
  • ②恐怖
  • ③駆け引き
  • ④感情移入できる主人公
  • ⑤感動

では、順に解説していきます。

①謎

サスペンスに必要な要素1つ目は『謎』です。

なんだろう?なぜだろう?と、読者に「知りたい!」と思わせるのがサスペンスの始まりです。

その謎をとっかかりに最後まで読者を引っ張っていきます。

日テレのドラマですが、最近だと『あなたの番です』がサスペンスでしたね。(ミステリーとも言いますが)

『あなたの番です』で、犯人が分かるのは最終回です。

「誰が・なんのために殺したのか?」という謎で視聴者をぐいぐい引っ張っていました。

まずは、面白い謎を考えてみてください。

『あなたの番です』の謎は、「マンションの住人たちが軽い気持ちで交換殺人ゲームをしたら、本当に殺しが始まってしまった」です。

これ聞くだけで面白そうですよね。まさに「誰が!?何のために!?」って感じです。

「なぜだ!?」という強力な謎がサスペンスには必ずありますので、まずはそこを謎を考えてみましょう。

②恐怖

サスペンスに必要な要素2つ目は『恐怖』です。

怖くないとサスペンスは生まれません。

サスペンスとは簡単に言うとドキドキハラハラするものだと言えます。

読者をドキドキハラハラさせるためには恐怖が必要なのです。

では恐怖とは具体的になんのことか?

言ってしまうと「恐怖」=「死」です。

主人公や、主人公の大切な人に近づいてくる死が、恐怖になり得ます。

サスペンスの帝王と言われた映画監督アルフレッド・ヒッチコックはこう言っています。

主題なんか、どうでもいい。演技なんか、どうでもいい。大事なことは、映画のさまざまなディテールが、映像が、音響が、純粋に技術的な要素のすべてが、観客に悲鳴をあげさせるに至ったかということだ。

とにかく技術を総動員して観客を怖がらせることにいちばん力をそそぎこんでいたことが分かります。

サスペンスを書くとき、脚本家にできることは、とにかく読者を怖がらせるシーンを意識して書くことだと思います。

主人公に迫る死、主人公の大切な人に迫る死を意識してみてください。

③駆け引き

サスペンスに必要な要素3つ目は『駆け引き』です。

ドキドキハラハラするのがサスペンスの醍醐味です。読者はドキドキハラハラを求めてサスペンスを読みます。

主人公が簡単に謎を解いてしまったり、逆に主人公がやられっぱなしだったりしたら、ドキドキハラハラしません。

ドキドキハラハラさせるためには、敵との駆け引きが必要になります。

駆け引きとは、主人公や敵が「どのように」相手を打ち負かして勝利を得るか、という要素になります。

この「どのように」の部分に独創的なアイデアを出すのが脚本家の仕事です。

読者が思いもしなかった方法で主人公が敵を倒したり、逆に主人公がやられたり。ここのアイデア次第で面白さのレベルが段違いになると思います。

独自のアイデアによる勝ったり負けたりの駆け引きを繰り返すことで、サスペンスは盛り上がっていきます。

ずっと主人公優位に話が進んでも面白くなりません。サスペンスに限らず、すべての物語において言えることですが、二転三転して勝ったり負けたりするのが面白いのです。

そのために敵との駆け引きを意識してみましょう。

④感情移入できる主人公

サスペンスに必要な要素4つ目は『感情移入できる主人公』です。

主人公がどうでもいい奴(感情移入できない奴)だったら、そんな奴にどんな危険が起ころうがドキドキハラハラしません。

おバカキャラはサスペンスには不向きかもしれません。

存在にリアリティがあって、言うことに説得力がないとダメです。

その存在に対して共感させることができれば、感情移入させることはできる思います。

謎があっても恐怖があっても、感情移入できなければすべてがオジャンです。

主人公に感情移入させることができたとき初めて、サスペンスは機能するということを覚えておいてください。

⑤感動

サスペンスに必要な要素5つ目は『感動』です。

もしかしたら最も重要な要素かもしれません。

感動とは「泣けるか」というのもそうですが、クライマックスで「読者の感情を最も動かすことができるか」ということです。

「ラストで泣ける」もしくは「ラストでどんでん返し」ですね。

これがあるのとないのとでは、物語の質が違ってきます。

しかしここが一番難しい部分だと思います。

審査員を「泣かせることができるか」「アッと驚かせることができるか」。

忘れがちな部分ですが、実はこれが受賞をするために、いちばん意識すべきところだと思います。

「結末で感情をいちばん動かす」。ここを頑張って考えてみてください。

というわけで今回は以上です。

ヒセオ
ヒセオ

ではまた次回!

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