SAVE THE CATの法則まとめ!面白い脚本の書き方②(テーマの提示・セットアップ編)

スポンサーリンク
脚本
スポンサーリンク

脚本家を目指している人・・・

面白い物語を書きたい!
いい感じにファーストシーン書けたけど……。
次は何を書けばいいのか分からない。

ヒセオ
ヒセオ

物語にはある程度決まった構成というものがある!
ファーストシーンの次に書くべきことを解説していきます。

◎この記事で分かること・・・
■物語の構成が分かる
■的確なファーストシーンの次のシーンを作れるようになる

今回の記事は、『SAVE THE CATの法則』のチャプター4に記載されている“ブレイク・スナイダー・ビート・シート”を元に【テーマの提示】のパートと【セットアップ】のパートについて書いていきます。

本を読んだだけではちょっと分かりにくい部分まで詳しく掘り下げていきたいと思います。

テーマの提示で書くべきこと

【テーマの提示】は、言葉通り物語のテーマを読者に提示するパートです。

テーマがなかったりテーマがあやふやな物語は最後まで読んだ後、「で、結局なにが言いたいの?」と読者に思われてしまいます。

テーマは物語の存在意義そのものなのです。

ですのでテーマの提示は脚本に必ず必要なパートです。

『SAVE THE CATの法則』を読むと

構成のしっかりした脚本では、冒頭から五分辺りで登場人物の誰かが問題を提起したり、テーマに関連したことを口にする。

『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』

と書いてあります。

たとえば、『お金なんかよりも、友情が大切だ』というテーマの話を書きたいとします。

その場合まず主人公はテーマとは逆の信念を持ったキャラクターに設定します。

つまり『友達なんか持つより、とにかく金こそがすべてだ』という信念がある主人公に設定するのです。

これをどう表現するのか。いくつか方法があるので見ていきましょう。

①そのまま主人公に言わせる

・主人公「友情になんの価値がある?」
・主人公「金は決して裏切らない、金こそが最高の友達だ」      

こういった言葉を発するキャラクター設定なら、このようにセリフで言わせてしまうのもありだと思います。

②他の登場人物が主人公に問いかける

・A「お前は金と友情どっちが大事なんだ?」
・主人公「金だよ」

ここで最初主人公は間違った解答をします。

物語を通して成長した主人公は、最後にはこのテーマの提示のパートで選んだ解答は間違っていたことに気づき、正しい答えにたどり着きます。

③主人公の行動で見せる

上記の例のようにしてもいいのですが、セリフで言わせるよりも、キャラクターの行動で見せるほうが説教くさくないスマートな気もします。(僕の好みの問題でもあります)

脚本の基本としてよく言われている「語るより見せろ」ですね。

セリフで説明するより、映像で見せろということです。

正直、これは一段レベルが上です。

行動で見せることができれば脚本のランクがぐっと上がると思います。

簡単に例を挙げてみると

・友達の忠告を聞かず、悪いことをして金儲けに走る。
・お金に困っている友達に頼まれても金を貸さない。高利で貸す。
・友達から金を騙し取る。

などの行動が考えられます。

上記のように、友情より金を選ぶことをシーンを通して行動で見せることもできます。

テーマの提示のパートでは、主人公はまだ不完全な人間です。

伝えたいテーマとは真逆で、成長するのびしろがあるキャラクターとして登場します。

セットアップで書くべきこと

セットアップは、物語に出てくる重要な登場人物舞台などを紹介するパートです。

セットアップで描くべきことは下記のようにいくつかあります。

①主人公の紹介
②主要人物らの紹介
③舞台の紹介

これらすべてを組み合わせながらセットアップのパートを作っていきます。

①主人公の紹介

セットアップのパートでは必ず主人公を登場させます。

だれが主人公かわからない話には感情移入がしにくいです。

いちばん最初に読者の目にふれる主人公はインパクトのある登場をさせましょう。

インパクトというのは派手である必要はありません。

静かなシーンであったとしても目を惹く必要があります。

そしてただインパクトがあるだけでなく、主人公の性格が分かるようなものである必要があります。

②主要人物らの紹介

主人公1人だけで進行する物語はないので、主要な登場人物たちもこのパートで登場させます。

ここでも主人公の登場と同じように、主要キャラたちにもこの初登場シーンだけでいいのでインパクトのある登場をさせましょう。

③舞台の紹介

物語で主に出てくる場所時代を設定します。

舞台の設定を結構ないがしろにしてしまう人が多いと思うのですが、場所を設定することで物語にリアリティが増します。

実際の地名を出すのもいいですし、実在しない架空の地名をつけても問題ないです。

舞台の設定は皆さんが思っている以上に僕は大切だと考えています。

東京の恋愛観と沖縄の恋愛観は違います。

2019年の暮らしと1950年の暮らしは違います。

そして舞台や時代の設定をすることで物語にリアリティが出るだけでなく、描くべきことがはっきりしていくのです。

もし、次のシーンで何を書けばいいか迷った時は「ここはいつの時代のどこ?」と考えてみてください。

次のシーンのヒントは物語の舞台にあります。

舞台の設定をしっかりすることは我々作家の執筆を手助けしてくれるのです。

まとめ

テーマの提示とセットアップまでが、物語の前提を読者に伝えるためのパートです。

ここまでで物語の設定ができたらようやく次のパートから物語が動き出します。

これらのパートをしっかり描くことで、読者は物語の世界に入っていくことができます。

そして、物語とは変化を描くものです。

テーマの提示とセットアップでしっかりと主人公の変化前の姿を見せておきましょう。



次の記事へ>>>>SAVE THE CATの法則に学ぶ!面白い脚本の書き方③(きっかけ・悩みのとき編)

コメント