【ヤングシナリオ大賞締め切り直前】コンクール作品のあらすじの書き方

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ヒセオ
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今回はヤンシナ受賞作品を参考にあらすじの書き方のコツを解説していきます!

ヤンシナ受賞作品のあらすじを読もう

ヤンシナの受賞作は、毎年フジテレビのホームページにアップされます。

いつでも見られるようにデータを保存しておくことをおすすめします。

2018年ヤンシナ受賞作品はこちらからチェック>>>>フジテレビ ヤングシナリオ大賞 – フジテレビ 

僕も毎回データを保存しているのですが、2018年と2017年の受賞作品は、あらすじが公開されてないみたいでした。

直近だと2016年の受賞作品にはあらすじが記載されていました。

アップされたヤンシナ受賞作品にあらすじの記載があるか調べたところ、2018年なし、2017年なし、2016年あり、2015年なし、2014年なし、2013年あり、2012年ありという感じでした。

ヤンシナの場合、応募の際に必ず800時程度のあらすじの記載が必要なので、受賞作品のあらすじを公開するかしないかは、どういう基準がわかりませんが運営側が決めてるのだろうと思います。

こちらのサイトから2018年〜2012年のヤンシナの受賞作品が読めます>>>>ネットで読める脚本

まずは受賞作品のあらすじを読んで、雰囲気を掴むことが大切です!

あらすじを書くときのコツ

詳しいことは知りませんが、審査員は脚本を読む前にまずあらすじを読みます。(もし読んでなかったらなんのためにあらすじ書かせてるんだって話ですよね笑)

誰が主人公で、何が起きて、最後どうなるか、ということを分かりやすく書けていればとりあえずはOKだと思います。

ただ、分かりやすいだけでなく、「分かりやすくて面白い」あらすじが書けたらもっと良いですよね。

「分かりやすくて面白い」 あらすじが書ければ、審査員もわくわくしてあなたの脚本を読んでくれるかもしれません。

実はちょっとしたコツを知っているだけで、あらすじはとても簡単に書けてしまいます!

あらすじには結末まで書くの?

まず、コツうんぬんの前にヤンシナ提出用のあらすじには『最後どうなったか』という結末までしっかり書きましょう。

調べたところ、2016年の第28回大賞受賞作の「ぼくのセンセイ」佳作受賞作の「ズル休み」「赤い糸が切れてくれない」「向こうにいく前にしたいこと」

2013年の第25回大賞受賞作の「人生ごっこ」佳作受賞作の「オナラまで、愛して欲しくて、三千里」「イエローダイアリー狂想曲」「駒田准教授とモンキー画伯」

上記であげた今現在ネット上で確認できるすべての受賞作品のあらすじに『最後どうなったか』という結末の記載がありました。

「なぜ結末まで書かなきゃいけないの?」「ネタバレしたくない!」と思う人がいるかと思います。

なぜ結末を書く必要があるのか、理由は簡単です。

あらすじの最後には「主人公の成長した姿」を書く必要があるからです。

2016年の第28回大賞受賞作の「ぼくのセンセイ」 のあらすじのラスト。

自分の甘さを改めて感じた虎太郎。すみれに認められるまで、アシスタントを続けることを決意するのであった。

「ぼくのセンセイ」小島総一郎

あらすじのラストに書くのは 「主人公はどう成長したのか」という部分です。

「主人公の成長した姿」を見せる必要があるので、あらすじには必ず結末まで書きましょう!

あらすじの冒頭を面白く

以前スクールで、プロット(詳細なあらすじみたいなもの)の書き方を学んだときに、「プロットの冒頭は説明ではなく、シーンから書く」と教わりました。

これはプロットだけでなくあらすじでも同じことが言えると思います。

2013年の第25回大賞受賞作の「人生ごっこ」 のあらすじの冒頭。

週間少年ジャックの編集部で働く灰原洋二郎は苦悩していた。

「人生ごっこ」 小山正太

2013年の第25回佳作受賞作の「イエローダイアリー狂想曲」 のあらすじの冒頭。

結城修二が帰宅すると、ベビーカーに赤ちゃんが置き去りにされている。

「イエローダイアリー狂想曲」 櫻井秀樹

冒頭の一文で主人公の説明だけ書くのではなく、「シーン」を書いていることが分かります。

どういうことかというと、あらすじを書く際ほとんどの人は冒頭の一文をこう書きます。

田中太郎(45)は経営破綻寸前の工場の社長だ。

このように主人公の説明だけをまず書くことが多いと思います。

実際、受賞作品のあらすじも説明から書いてあるものありますし、この書き方が普通なので悪くはないんですが、シーンから書くのがより良い方法です。

上記で例にあげたあらすじに手を加えて、こう書いてみるのはどうでしょう。

夜更けの工場、カンカンと金属音が鳴り響く。ハンマーを振り下ろし、作業している田中太郎(45)。

冒頭に説明を持ってくるのではなく、映像や音で感じることができる『シーン』を持ってくるのです。

こうすることであらすじにも「なんだろう?」「どうしたんだろう?」というような感情がのってきます。

そのあとで主人公の説明をすれば問題ありません。

『 夜更けの工場、カンカンと金属音が鳴り響く。ハンマーを振り下ろし、作業している田中太郎(45)。 彼はこの経営破綻寸前の工場の社長だ。 ひとり寝る間も惜しんで仕事をしていた。 』

冒頭の一文をシーンで表現するだけで、何か始まりそうだぞという面白さを出すことができます。

面白そうなあらすじの冒頭を書くには、まず面白いファーストシーンを考える必要がありますね。

ファーストシーンがつまらなければ面白いあらすじの冒頭を書くことはできません。

「あらすじの冒頭は説明ではなく、シーンから書く」を意識してみると、あなたのあらすじの面白さのレベルがひとつ上がります!

印象的な決めゼリフを入れる

審査員が読むのはセリフの部分です。

それをふまえた裏技的なことなのですが、脚本本編に書いた印象的なセリフをあらすじにも書いてみましょう。

それだけであなたの作品は目立つはずです。

2016年の第28回佳作受賞の「向こうに行く前にしたいこと」 のあらすじの中のセリフ。

「私が向こうに行く前にしたいことは、私のことを忘れさせないこと。里奈と幸せになるなんて絶対許せない」

「向こうに行く前にしたいこと」 広瀬絵里

怖いですね。 とても印象的なセリフです。

脚本本編にはもう少し長いセリフが書いてありますが、あらすじでは省略してあります。

このように、あらすじにセリフを入れるというのもひとつのテクニックです。

ただセリフばかりであらすじを語ってしまうのは良くないので、セリフを入れるとしたらここぞという部分だけにしましょう。

もしあなたの脚本に印象的なセリフがひとつもないのなら、それは致命的です。

そういったセリフは大体クライマックスで出てきます。ここだけは諦めず、考えてみましょう。

断言します。セリフがいちばん大事な部分です。

あらすじが面白く書けないということは、脚本が単純につまらないということです。

まだ締め切りまで時間はあります!厳しく自分の作品を見直してみましょう!

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