脚本の勉強を始めたばかりの初心者の方

脚本の勉強になる映画が知りたい。でもどんな映画を観たらいいの分からない。

今回は脚本の勉強になるオススメの洋画を5つ厳選して紹介します。あわせて映画を観たあとの勉強法も解説していきます。
この記事で分かること
- 脚本の勉強になる映画が5個分かる
- 面白い物語に共通する構成が分かる
- 映画を観て脚本の勉強する方法が分かる
記事の信頼性
- 僕は年間200本ほど映画を観ています
- 現在プロのシナリオライターとして執筆中
オススメ洋画5選

しのごの言わず、まず観てくださいという映画を厳選しました。
勉強するぞと意気込まず、まずは映画を楽しみましょう!
それではさっそく見ていきましょう。
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
1997年公開のアメリカ映画。
監督:ガス・ヴァン・サント
脚本:マット・デイモン :ベン・アフレック
当時無名の俳優だったマット・デイモンとベン・アフレックが執筆した脚本の完成度の高さに注目が集まり、最終的にアカデミー賞やゴールデングローブ賞で脚本賞を受賞しました。
個人的な感想ですが吹き替えだとなんかしっくりこないので、皆さんぜひ字幕で観ることをオススメします。
ウィルとショーンの感情の流れが本当に自然で本当に上手い脚本です。
ゴースト/ニューヨークの幻
1990年公開のアメリカ映画。
監督:ジェリー・ザッカー
脚本:ブルース・ジョエル・ルービン
今ではありがちな設定となってしまった愛する人が死んで、幽霊になってまた現れるというアイデアは、まさにこの映画のヒットが先駆けでしょう。
ただの恋愛映画だと思って苦手意識持ってたんですが、大間違いでした。
初めてみた時ふつうに泣きました。
もちろん恋愛映画である事は間違いないがホラーでもあり、ファンタジーでもあり、コメディでもあり、ミステリーでもあると思います。
バタフライエフェクト
2004年公開のアメリカ映画
監督:エリック・ブレス :J・マッキー・グラバー
脚本:エリック・ブレス :J・マッキー・グラバー
斬新なアイデアで、練り込まれた脚本。少し怖くて切ない話。
これは結局のところ恋愛映画ですね。
ファーストシーンから引き込まれる脚本。
どんどん展開していくジェットコースターのような映画です。
ラストが大好きです。
いい映画には必ず素晴らしいファーストシーンとラストシーンがあります。
ギャラクシークエスト
1999年公開のアメリカ映画。
監督:ディーン・パリソット
脚本:デビッド・ハワード :ロバート・ゴードン
『スタートレック』へのオマージュ満載のパロディ映画ですが、スタートレックを観たことなくても全然楽しめます。
ちょっとマイナーかもしれませんが、本当によく出来た愛すべきコメディ映画です。
ロッキー
1976年公開のアメリカ映画。
監督:ジョン・G・アヴィルドセン
脚本:シルヴェスター・スタローン
第49回アカデミー賞作品賞ならびに第34回ゴールデングローブ賞ドラマ作品賞受賞作品です。
当時、役者として鳴かず飛ばずだったシルヴェスター・スタローンがわずか3日でこの脚本を書き上げ、プロダクションに売り込んだという逸話があります。
結構古いので、名前は知ってるけど、ちゃんとみたことないって人も多くいると思います。
クリードも面白いけど、ロッキー絶対観るべきです。
映画を観て勉強するときの注意点

当然ですが、面白い映画を観たからといっていきなり脚本を書けるようにはなりません。
映画を観てそこから分析をすることが大切です。
たとえば世界中のゲームをやりつくしたからといって、ゲームが作れるようにはなり得ません。
ゲームを作るためにはその中身がどうなっているのか(プログラミングなど)分析、勉強する必要があります。
脚本もまったく同じです。
中身が実はどうなっているのかを知らないことには、ものを作ることはできません。
受動的に楽しむことと、能動的に創作することはまったく別のものであることを肝に命じましょう。
ではどうすればいいのか、実際に僕がやっていた勉強法を書いていきます。
ログラインを書いてみよう

通常、脚本を作る際まずログラインを考えます。
ログラインとは、その話の内容を3行くらいで端的に書いたものです。
『Aな主人公が、Bに出会ってCする話』、『Aな主人公がBをして最後Cになる話』といったように書きます。
これが物語の構造ですね。
例えば
ローマの休日・・・
新聞記者の男が、アン王女と出会い、身分を隠して王女の特ダネ写真を撮ろうとするが、好意が芽生えて、最後には写真を王女に返し、2人は別れる。
E.T.・・・
10歳の少年が、宇宙人E.T.と出会い、絆が芽生え仲良くなるが、E.T.が自分の星に帰りたがっていることがわかり、帰してやり2人は別れる。
時をかける少女(細田守監督)・・・
(少し構成上展開は違いますが)普通の女子高生が、未来から来た少年と仲良くなり、好意が芽生えるが、最後は彼は未来に帰っていき2人は別れる。
皆さん、気づきましたか。
今あげた3つの映画はすべて同じ構造を持った話なんです。
3つとも
『主人公が、異世界から来たキャラクターと仲良くなって最後は別れる』
という話になっています。
最初はだからなんなんだって感じかもしれません。
でも良く考えてみてください。
3つの話は実際はまったく違う映画ですよね。
ログラインの構造が同じだからといって同じ話にはならないのです。
このログラインの形を使えば、とりあえず切ない話は書けそうですよね。
違う世界に住む二人が出会うというのが、この物語のミソである最後の必然的な別れに納得感と切なさをもたらしてくれているのだともいます。
こういうことがわかってくると、オリジナルのログラインも書きやすくなってくると思います。
が、初心者の方はまだよく分からなくても大丈夫です。
まずは今回紹介した5つの映画を観て、ログラインを書いてみましょう。
ログラインを書くとき意識すること
- この話の主人公は誰なのか
- どんな主人公の話なのか
- (誰と)何をする話なのか
- 最後にはどうなるのか
上記の部分をしっかり書くようにしましょう。
ログラインが長くなってしまう場合は、しっかり物語の骨の部分を書くようにしましょう。
物語の構造を理解する上で、いい勉強になると思います。
ぜひ挑戦してみてください。
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