SAVE THE CATの法則まとめ!面白い脚本の書き方⑪(フィナーレ編)

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◎脚本家を目指している人・・・

フィナーレのパートでどんなシーンを書けばいいのか分からない。なんかエピソードも足りない気がする。

ヒセオ
ヒセオ

物語は第三幕に突入だ!エピソードが足りない?それは物語の前半に問題がある。今回はフィナーレのパートを解説していく。

◎この記事で分かること・・・
■物語の構成が分かる
■的確な【フィナーレ】のパートを作れるようになる

今回の記事は、『SAVE THE CATの法則』のチャプター4に記載されている“ブレイク・スナイダー・ビート・シート”を元に【フィナーレ】のパートについて書いていきます。

本を読んだだけではちょっと分かりにくい部分まで詳しく掘り下げていきたいと思います。

物語のフィナーレとは

【フィナーレ】は、クライマックス後の物語が収束に向かっていくパートです。

『SAVE THE CATの法則』を読むと

【フィナーレ】は第三幕ですべてのまとめである。教訓を学び、主人公の直すべき点が直り、メインプロットもサブプロットも主人公が勝利して終わる。古い世界は新しい世界へと変わり、新たな秩序が生まれる。

『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』

と書いてあります。

このパートがうまく書けない場合、物語の前半に問題があります。

を全員やっつけたり、問題をすべて片付けるのがこのパートです。

では、どう書けばいいのか僕なりに考えてみましたので、以下で解説していきます。

フィナーレで書くべきこと

【フィナーレ】で書くことはズバリ『解決』です。

【第二ターニングポイント】で主人公は正しい選択をし、【クライマックス】で正しい行動をとったおかげで【フィナーレ】では問題が解決へと向かっていきます。

『問題が解決へと向かうこと=物語が収束に向かうこと』です。

しかし解決とは言っても最初のうちはこのパートは何を書いていいか僕もよくわかりませんでした。

『SAVE THE CATの法則』にも書いてありますが、このパートはハコ書きをしてみると気づくのですが、最初はなにを書いていいかわからず、アイデアが少なくてボリュームが出ません。

エピソードが足りないのです。

そんなときはどうすればいいのでしょう。

さらに掘り下げていきます。

フィナーレを作るときの大切な考え方

【フィナーレ】のアイデアが貧相なときは、前半部分のパートに立ち返って考えてみましょう。

主人公は物語のはじめの方、いくつかの問題を抱えていましたね。

大きく分けると2つの問題です。

① 自分の直すべきところ(内的問題)
② 突然ふりかかった事件(外的問題)

この2種類の問題です。

まず、①『自分の直すべきところ』について

これは主人公の 考え方、性格や克服すべきトラウマなどの内的な問題です。

前半部分に戻ってみましょう。

まず【テーマの提示】で主人公の間違った考え方は書かれているでしょうか。

次に【セットアップ】で主人公の直すべき性格や克服すべきトラウマは書かれているでしょうか。

しっかりと書かれていなければ、直してみましょう。

これらの部分で書いた主人公の内的な問題はどう変わったのかを【フィナーレ】では描けばいいのです。

次に② 突然ふりかかった事件(外的問題) について、簡単に例を出してみていきます。

【テーマの提示】一度の失敗も許せないという考えの主人公。
【セットアップ】彼は昔、大切な野球の試合でエラーしたトラウマがあり、そのせいで今の生活もうまくいっていないと腐っている。子供が嫌い。

そんな内的な問題を抱えた主人公がいました。

そこに『突然ふりかかった事件』が起きます。

これは外的なものです。

【きっかけ】のパートで描いたメインプロットの問題と【サブプロット】のパートで描いたサブプロットの問題があります。

【きっかけ】主人公が、ひょんなことから弱小少年野球チームの監督をやる羽目に
【サブプロット】野球少年らはみんなヤンチャで、てんやわんや。

これらが突然ふりかかった外的な問題です。

先にあげた内的な問題に加え、主人公の外的な問題はどう変わったのかも【フィナーレ】では描くのです。

・主人公は失敗を許せるようになったか

・トラウマを克服できたか

・子供嫌いは直ったか

・監督として職務を全うしたか

物語を通して何を学んで何を得たのかということですね。

このように主人公の問題さえしっかり設定されていれば、フィナーレは書くことがたくさんあります。

フィナーレを書く際の注意点

例えば今あげた例で「主人公は子供が大好きになった」という解決を書くのは無理があります。

もともと子供嫌いだったのに、急に大好きになるなんてなかなかそんなことはありえないですよね。

いざ書き手になると、難しい部分ではありますが自然な変化、成長を書くことを心がけましょう。

そして、前半部分でしっかりと主人公の問題を描いていないと【フィナーレ】では書くことがなくなってしまいます。

主人公の成長を描くのが物語です。

なんの直すべきところもないような主人公の物語は書けません。

【フィナーレ】が弱いときは前半部分でしっかりと問題が描けているかをまず見直してみましょう。

問題があるから解決があり、解決へと向かう過程で主人公は成長するのです。

まとめ

①フィーナーレはクライマックス後の物語が収束に向かっていくパート

②主人公は内的な問題と外的な問題を解決できたのかを描く

②自然な変化、成長を意識する

④うまくいかないときは前半部に立ち返る



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